5月24日の八ヶ岳・・すっかり雪が溶け夏山らしくなった。奥の赤岳に僅かな残雪。
おはようございます!
本日の座間地方・・黄砂のせいで空がグレーに霞んでいます。
夕べの天気予報で「洗濯物の外干しに注意しましょう」と聞いたので、溜まった洗濯物は室内に干しました。
黄砂には色んな有害物質が混ざっているので注意に越したことはありません。
さて、一昨日・昨日と大泉に行ってきました。
古民家改修は次回見積もりが出るので、今回は最終図面に近いものが出来てると思いきや・・前回とは違う場所で切った断面図を見せてもらっただけ。。
打ち合わせの意味、本当にあったの?
80歳の熟練建築家はここまで来てマイペースなのでした。
しかもキッチンはガスコンロと初めから伝えてあったのに、どういうわけか電磁調理器に変わっていた・・
「ガスコンロと言っていたはずです!」
・・「そうでしたっけ・・あれ、じゃあ他の家のと間違えたかな?」ですって!
「大丈夫ですか〜?」思わず言ってしまいました。
本人は全く気にしていません。
忘れっぽいのにメモしない建築家なのでした。
これからも図面と仕様は細かくチェックしなくてはなりません。
とは言え、全体としては「さすが!」ですので「また忘れたな」と感じたら、すかさずチェックを入れると強く決心したのでありました。キリッ!
田植えが終わった水田と甲斐駒ヶ岳と南アルプスの山並み
奥秩父に続く東の山並み
ところで、いつものことながら、着いた当日と翌日の午後は古民家の草苅りをしました。
前回訪れてから二週間しか経っていないのに、雑草の草丈が伸びていてビックリポンでした。
前庭と西側の狭い通り庭はしゃがんで草を根っこからむしり取ります。
まさに草むしりとはこのことだわ!とひとり感動しながらもくもくと作業しました。
夫のマルセル君は古民家に向かう道すがら「ここ綺麗だなあ、写真撮りたい!」と言うので途中で下ろし、ひとり古民家に向かいました。
草むしりをしていたら、同じ集落のSさんの奥さんが通りかかりました。
初めてでしたが、ここですれ違う人とは必ず挨拶をすると決めていますので、もちろんご挨拶しました。
話してみるとSさんのお姑さんは、この古民家からお嫁に行った人だと分かりました。
この古民家を契約した頃に、Sさんのご主人が軽トラで通りかかったところを声をかけてもらい色んなお話を伺っていたので、すぐに結びつきました。
古民家のお向かいはかつてお医者様だった95歳のおばあちゃまが独りでお住まいとのこと・・とっても立派な邸宅です。
Sさんの奥さんはそのおばあちゃまにお赤飯とメロンを届けに来たのですが、呼び鈴を押しても応答がありません。
すると「今日渡さないと悪くなっちゃうからもらってね。」と、
お赤飯とメロンを私に下さいました。
いつもそうだけど、ここで草取りしてるだけで色んなものがもらえる!・・なんて凄いところなの!!
ちなみにSさんと元お医者様のおばあちゃまとも親戚とのこと。
私たちはこの古民家を住み継ぐだけですが、ご縁を感じます。
親戚が増えた感じ・・嬉しいなあ。。
ほどなく夫のマルセルくんがやって来ました。
都会育ちの彼は、いなか道を楽しんで歩いて来たようです。
今朝作ったお弁当を食べ、
やはり・・
古民家の宝探しに没頭するのでした。。。。。。
かくして庭の草苅りは私ひとりの仕事になったのであります。
裏庭とお蔵の東庭はエンジン式の草刈り機で苅りました。
草刈り機は早い!!
あっという間にうっそうとしていた庭がすっきりしました。
・・
昨日も今日も、隣のトシコお婆ちゃんは落ち着きません。
庭をウロウロしています。
私が草取りをしていると話したくてウズウズしているのです。
「作業が一段落しないとお話できないなあ。」
お婆ちゃんの気持ちをヒシヒシと感じながら作業を続けました。
終わったあ〜!!
「トシコさん!そろそろ帰るからね。」
と畑の境目から声を掛けました。
嬉しそうにやってきてくれました。
お話はいつも同じ・・川越に住んでいる娘さん、韮崎と小田原に住んでいる息子さんのこと。孫7人、ひ孫4人。
「隣と向こうにも息子と同い年がいたけど、うちの子だけが県立の高校に入れた。あそこの息子は一番頭が悪くて親の会社は従兄弟が継いだ・・やっぱり頭が悪くちゃ会社の経営は出来んね。」とか・・
老人ホームで事務仕事をしている娘がなぜか時々外科医に変身したりとか、教師をしているはずの息子が北杜市の廃品回収をしていて、仕事が無くなったから長野にアパートを借りて移ったとか・・
「トシコさん、こないだ聞いたのと違うからよう分からんよ!」と言うと、
「私も何が何だかよう分からんくなった!」と笑う。
とにかく何でもいいから話しがしたいんですね。
かわいいお婆ちゃんです。といっても親子ほどの年の差だけど。
トシコお婆ちゃんはお別れの時、いつも涙ぐんでいます。
「また来てね!」
「また来るよ!」
お婆ちゃん、長生きしてね!!
・・
今朝はSさんにもらったメロンを食べました。
母の実家はメロン農家だったので、当時一個数千円もする高級メロンを行く度にもらっていました。
美味しいメロンを食べるのは当たり前でした。
でもバブルがはじけ、高級料亭でのメロンの需要が減るとメロン作りをやめてしまいました。
祖母が亡くなり祖父が亡くなり、母の弟の時代になり、家が傾きました。
母の弟は小児マヒの影響で軽度の知恵遅れがあります。
なさぬ仲の義父(実父は戦死しその弟が実母と再婚して家督を継いだ)を避けるように工場の夜勤で働き、メロン農家をやめた一家を支えました。
奥さんも気が良い働きものでした。
町会議長を長きに渡って務めたワンマンな義父に長いこと仕えて、最後は膵臓癌で他界してしまいました。
祖父が他界し、夫婦だけのゆっくりとした日々は5年もなかったと思います。
メロン農家をやめてからも、母の弟夫婦は事あるごとに農協で買い求めた高級メロンを私に送り続けてくれました。
今朝、かつて普通に食べていた高級メロンには及びもつかないメロンをいただきながら、
「あのメロンはメロンじゃなくて、心をいただいていたんだな。」と気づきました。
甘くて美味しくて優しいのはメロンじゃなくて、それをくれた人の心だったのです。
・・
それにしても、大泉に行くと本当にお腹が空きます。
肉体労働をするからというのもあるかもしれませんが、それ以上の何かがあるんです。
今日はもう座間の人に戻ってしまって、お腹が空きません。残念。。
それでは今日はこの辺で!
今日のオマケ写真
5月22日の日没